《長鍼・大鍼の劇的効果の理由!》
通常、一般の鍼灸院で使用されている鍼は1寸6分(5センチくらい)から
2寸(6センチ)のものが多いのですが、特注の鍼では15センチから30センチ以上の
長さのものもあります。
これは長いので使うのも難しいのですが(途中で折れ曲がる)
もし使いこなせば、凄い効果があるんです。
長鍼(大鍼)のメリットとしては、表裏の筋肉つまり「屈筋と伸筋」を
同時に緩める事が出来る、という事。
ご存知のように、筋肉というものは表裏で一体となって動いています。
→曲げる時も、屈筋だけが働くのではなく、裏の伸筋も同時に弱い力で
わずかに調整しつつ緊張しています。
(これがないと、屈筋が働いた瞬間に関節が「カクッ!」と曲がってしまうからです。)
つまり表が凝っていたら、同様に必ず裏の筋肉にも緊張があるので
表の筋肉を刺激したら、同じように裏も刺激するべき。
これが一般に行われている鍼灸治療法で忘れられている大事な部分だと個人的には思います。
(実際にやってみれば分かります。)
もう一つは大腰筋などコアマッスルを緩めなければいけない場合に
非常に効果的だからです。
実際に、生体解剖を見学した事がある先生なら分かると思うのですが
大腰筋などコアの筋肉って想像以上に体の”奥”にあるんですよ~。
あんなの、とてもじゃないですが表面から指圧や手技などで、触れるはずがないです。
(よく「大腰筋の調整」など腰痛の患者さんに使うテクニックがありますけど。)
でも長鍼なら”直接”どんな奥にでも当てられる。
なんで皆、こんな有効で効く鍼法をやらないのかな~。
凄いんですよ、ホント。