《解剖した時の筋膜についてのお話》
医学博士で理学療法士の河上敬介先生は、検体を解剖した際の経験として
「筋膜にはメスでもなければ、剥がせない部分も多い。」
「筋膜リリース(海外で開発された筋膜の癒着をはがす手技テクニックです。
整体でも使う先生は多いです。)
と言う治療法に何らかの効果がある事は否定しないが
そもそもコラーゲンの組織である筋膜を力学的に剥がせば
炎症反応が起きるはずだ。」
とおっしゃっています。
ただ、私見として申し上げますと、先生が見たのは、あくまで
「死体の解剖」
です。
生きている人間の筋膜に触ったわけではありません。
解剖実習をされた方なら分かると思いますが、死んだ組織の解剖と
生きて動いているものの解剖では
刺身と干物
くらいの組織の状態の違いがあります。
なので死体解剖した組織をみたくらいでは、断定できないのでは?
と思います。
→骨だって「生きている人間の骨と、死体の骨では弾力性がまるで違う!」
という先生もいますしね。
なかなか生きている状態での解剖は、実現しにくいので
永遠のテーマになってしまうのですが・・・。