《日本の法人税って高いの?》
アメリカのトランプ大統領が法人税率を35%から20%に引き下げるそうですね。
そして個人事業者やパートナーシップの企業の税率は、一律に25%に。
(アメリカの会社の95%がこれらパスツルー企業と呼ばれるものらしいです。
そして個人所得税は最高税率を39.6%から35%に引き下げます。
→所得ごとに7段階に分かれて複雑化している税率も12、25、35%の3段階に
簡素化するとの事。
フランスはマクロン政権が、現在33.33%の税率から2022年に25%に下げますし
イギリスも10年で11ポイントの引き下げを行って、現在わずか19%。
なのに、日本の法人税率
(国税の法人税と地方税の法人住民税、法人事業税の3つを合計した法定の合計税率)
は本年度(2018年)29.74%もかけられています。
もっとも2013年の頃には37%もあったので
安倍政権が頑張ってはいるんですが・・・。
(その頃は世界第二位の高額税率です。)
→ま、昔はアメリカだって40.75%もありましたしね。
現在、どこの国の大企業もかなりグローバル化が進んでいるので
高い法人税をかけると、他の国に逃げちゃうんです。
(本社を移転したりなど、色々方法はあります。)
だから、どこの国も自国の税収を増やしてくれる有力企業を誘致しようと
法人税の引き下げ合戦を行なっています。
でも実際の日本の企業(特に大企業)は、ここまで法人税を支払っていません。
これが日本の赤字財政の根源にもなっているんですが。
あるデータによると、利益が上位100位以内にある企業のうち40社が法人税を
20%程しか払っていません。
そして、税がマイナスの会社が4社
1%以下が10社
5%未満の企業が2社。
20%未満の企業が8社あります。
資本金100億円超の大手企業が支払っている法人税率の平均は
わずか17.20%。
これに対して資本金1億円超~5億円以下の中堅・中小企業が37.92%も負担しています。
つまり、日本の法人税は、こういった中小企業からのの税収によって
支えられているワケですね。
→資本金1億円以下の法人には、中小企業に対する軽減税率がありますので
年所得800万円以下の部分は15%に軽減されています。
本来、体力があり儲けた分だけ支払うべきである、最も利益を出している大企業が
正当な税額を支払えば、もっと公平になるのに。
まさに”富めるものはさらに富を蓄え”の世界ですね。
ワリを食っているのは、いつも中間所得者です。
(個人でも会社でも。)
かといって、大企業に高額の税率をかけてしまうと簡単に
国外に逃げ出されてしまいますし・・。
難しい所ですね。